ORLは地獄の9連敗から、まさかの今季初の3連勝を飾りました。
要因を挙げるとするなら、ディフェンスでオールスイッチディフェンスをやめ、ボックスアウトやチャージングなど泥臭いプレーを厭わないモリッツの復帰、そして待望の正PGフルツの復帰の3点が大きいなと思います。
フルツはまだオフェンス面で本領を発揮できていません。しかし、決して得意ではないだろうディフェンスを、リーダーとして必死にやって背中でそれを見せており、そのおかげかチーム全体で最後まで諦めないディフェンスができてきました。正直まだビッグラインナップには不安を感じていますが、これぐらいハッスルできるならば、ビッグラインナップでもと思わせる最近の試合内容です。
他にもモリッツに触発されてかバンバもグングン良くなってますし、アンソニーも2ndで貴重な得点源になっており、ヒュースタンもケボンもスコも、それぞれがそれぞれの役割をしっかりこなしてくれて良いチーム状況になってきています。
そして、やはり2年目も進化し続けているフランツの存在が大きい。
1年目と2年目のスタッツ比較
昨季 | 今季 | +/- | |
MIN | 30.7 | 33.4 | +2.7 |
PTS | 15.2 | 19.8 | +4.6 |
FG% | 46.8% | 49.6% | +2.8% |
3P% | 35.4% | 33.6% | -1.8% |
FT% | 86.3% | 86.5% | +0.2% |
REB | 4.5 | 4.1 | -0.4 |
AST | 2.9 | 3.6 | +0.7 |
TOV | 1.5 | 2.5 | +1.0 |
現時点でのスタッツ比較では昨年と比べて、全体的に上がっていますが、3P%とTOVが増えており、そんなに良い?という感じに思えるかもしれません。というのもシーズン開始からサッグスの復帰まで慣れないPGとして出場し、非凡な才能は見せていたものの、スタッツは全体的に奮いませんでした。しかし、10月最後の方にサッグスが戦列復帰、その後サッグスはまた戦列を離れるも、今度はフルツが復帰とPGとしての時間が減っていきます。すると…
今シーズン月別スタッツ
10月(7) | 11月(15) | 12月(6) | |
MIN | 33.3 | 33.3 | 33.8 |
PTS | 15.1 | 21.7 | 20.3 |
FG% | 43.0% | 52.9% | 48.8% |
3P% | 19.4% | 38.6% | 39.3% |
FT% | 82.4% | 87.2% | 87.1% |
REB | 4.4 | 4.1 | 3.8 |
AST | 4.0 | 4.0 | 2.2 |
TOV | 3.0 | 2.7 | 1.7 |
上記のように目に見えてスタッツが向上します。やはり慣れないPGとしての出場は負担も大きかったのだろうと予想できます。しかし、きっとそのようなプレッシャーを受けた経験は今後も生きてくると思います。
そして本題の進化していると感じる点がフィニッシュパターン増加です。
今まではドライブしたら、基本はレイアップかパスだけでしたが、ターンからのフェイダウェイ、ストップ&ジャンパーまで見せるようになりました。初年度に「フランツワグナーはどんな選手」という記事に、クラッチも任せられる選手になって欲しいので、ゆくゆくはミドルも選択肢として持っていて欲しいと書いたのですが、まさか2年目で持ち合わせるようになるとは…恐れ入ります。しかも精度もなかなかです。
ショットゾーン比較(※上:今季 / 下:昨季)
ショットゾーン比率
種別 | 昨季 | 比率 | 今季 | 比率 |
FGA | 975 | 100% | 406 | 100% |
3PA | 271 | 27.8% | 113 | 27.8% |
ミドル | 102 | 10.5% | 62 | 15.3% |
ゴール下 | 602 | 61.7% | 231 | 56.9% |
3PAの比率は昨季と変わりませんが、ミドルはもうすでに昨季の本数の半分以上を打っていて、ミドルの選択は約5%ほど増えています。2PAに絞り、わかりやすい例えにするなら、昨季2PAの10本に1.7本ミドルの選択だったところが、今季は10本に2.7本になってます。キャッチ&シュートのミドルはほぼ無い選手なので、ドライブからミドルと考えると比率はもっと多いはずです。
更に今季はステップバックの3Pも結構決めており、3Pにドライブ、途中でジャンパーやパスへの切り替えの判断もでき、ペイントエリアでのフィニッシュスキルもある選手という事で、かなり止めにくい選手に成長していると感じます。
実際に楽にP&Rで侵入されやられるくらいならと、P&Rを狙おうとすると即座に高い位置でWチームに切り替えるチームも出てきました。今後の課題はそうされた時の対応でしょうか?あとイライラから軽いファールが多いのと、もう少しTOV減らしたいとこかな?
フランツも凄いですが、バンケロもルーキーらしからぬ安定感で、毎試合得点を積み重ねています。最近は不安だったディフェンス面でも良い動きを見せています。この強力なデュオに加え、フルツがオフェンスでも本領を発揮し、スタメンセンターのWCJが戻り、そして圧倒的なディフェンス力を誇るといわれるアイザックが戻り、全てのピースが揃った時が本当に楽しみでなりません。
明日のホークスも強い相手ですが果たして4連勝なるか?ペイントはカペラがいるでしょうから、3P%は最近の調子を維持していて欲しいところです。
コメント